死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?157-1
125 :本当にあった怖い名無し:2007/02/04(日) 21:48:45 ID:vViylCD/0
『極上の恐怖話をあなたに・・』より
529 本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 13:58:41 ID:TRB6zpuJ0
あれはかなり昔、自分が4歳ぐらいのころ。明け方4時ぐらいの出来事。
明け方と言ってもまだ全然真っ暗で、周りはぼんやりとしか見えない。
ふと気づくと、俺はベッドの上に立たされて 母親に怒られていた。
「なんであんなことしたのっ!」っと怒られているんだが、自分が何をしたのかさっぱりわからない。
そりゃそうだ。今起きたばっかりなんだから。
自分が何をしたのか聞きたいのだが、相手は怒ってるし、聞けば聞いたでさらに逆鱗に触れそうだったので、
訳もわからず「ごめんなさい」と謝っていた。
ひたすら謝っていたのだが、なかなか許してくれない。
嫌な時間って言うのは長く感じると言うが、さすがに子供ながらに1時間ぐらいは延々と、
「なんであんなことをしたのか?」「どうしてなのか?」「今何時だと思ってるのか?」
っと同じような事で問い詰められてる。
まぁ普段からうちの母親は怒ると異様にしつこかったりしたので、謝るだけ無駄。
どうせ謝ったって延々怒るし、謝らなかったら謝らなかったで延々怒る。
そういう意識があったので、
『あぁ今日はまた特別機嫌が悪いんだな』
もしくは、
『あぁ俺そんなにたいそうな事をしでかしたんだな』
ぐらいしか思っていなかった。
ところがよくよく考えてみたら、
この夜中明け方の4時~5時ぐらいにかけて、延々と母親が怒鳴り散らしているにもかかわらず、
隣の部屋で寝ているはずの親父が起きてこないのは、まぁいいとして、
二段ベッドの自分の下で寝ているはずの、2歳の妹が起きてこない。
起きてこないはずがないっていうか、寝ていられるはずが無いほど俺は怒られているのに、物音ひとつしない。
と一つ気になったら、すべてがおかしく思えてきた。
周りの音が無いのだ。
530 本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 14:07:57 ID:TRB6zpuJ0
いつもなら気になる時計の音も、そろそろ走り出すであろう車の音も、いっさいが無い。
あまりにも静か過ぎるのだ。
そして一番納得がいかないのが、母親の異常なしつこさ。
謝っても、謝っても許してくれない。
いつもならいくらしつこくても、そろそろやめてくれるであろう時間になってもやめてくれない。
ここで一番怖い事に気がついた。
母親の顔を見ていないのだ。
正確には、暗くて見えないのだ。真っ暗の中で怒られてる。
気配と声で母親だと認識していたのだが、確認してはいない。
「なんでこんなことしたの?」「何時だと思っているの?」「悪いと思ってるの?」
同じ様な事で延々と怒鳴ってる。
この人は本当に母親なのだろうか?
と思った瞬間、手が飛んできた。
ばちっ!と叩かれた。
が、その手がおかしい。爪が異様に長いのだ。触られた感触もかなり冷たい。
母親じゃないっ!とそう直感した。
531 本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 14:23:26 ID:TRB6zpuJ0
母親は爪が薄く弱いため、いつも割れてしまうからと言う理由から爪は伸ばさない。
当時まだ若かったであろう母親だったが、その理由から爪を伸ばしたことはない。
誰だ?と疑問に思ったそのとき、今まで怒鳴り散らしていた声の質が、伸びたテープの様にいきなりトーンダウンした。
この世のものとは思えない様な響くような低い声に変わり、段々言うこともおかしくなってきた。
「なんで殺したの?」「どうして殺したの?」「どうして死んだの?」に変わった。
やばい逃げなきゃと思ったが、ここは二段ベッドの二階。
相手は二段ベッドから降りる階段付近に立って怒鳴ってる。いや、今は泣きながら訴えてる。
いままで怒られていたから動かなかったと思っていた体は、動かそうとしても動かない金縛りに変わってる。
やばい体が動かないと気づいたとき、一段と大きな声ではっきりと、
「悪いと思ってるの?」と顔を近づけて来た。
その顔は、髪の毛はバサバサで肌は青白く、そして両目が無かった。
そこから俺は、意識が無くなった。
532 本当にあった怖い名無し:2006/04/18(火) 14:37:19 ID:TRB6zpuJ0
そして朝?だろうか?昼だろうか?
気がついたら同じ状況で ベッドの上で立たされて母親に怒られてる。
今回違うのは、ちゃんと周りの音は聞こえてるし、何より明るい。
顔がちゃんと見えるのだ。間違いなく怒ってるのは母親。
「どうしてあんなことしたの?」「何してたの?」「どこいってたの?」と問い詰められてる。
今回も今回で、なんで怒られてるのか判らなかったが、ちゃんと聞いてみた。俺は何をしたんだと。
そうしたら、「あんた ねぼけてたの?」っと話をしてくれた。
昨日の夜中2時ごろ、まだ起きてリビングにいた両親の前を、すっと俺が通ったらしい。
そのとき、両親はトイレに行くのかな?と思っていたらしいのだが、
俺は「遊びに行って来る」と、そのまま玄関から出て行ったらしい。
まさか出て行くとは思って居なかったから止める暇が無く、あわてて玄関から出てその辺を探して見つからず、
家に帰ってきて、警察に電話する前に俺のベッドを見たら、俺が寝ていたらしい。
そのまま起こして事情を聞こうとしたが、俺が起きなかったのとスヤスヤ寝てるし、
自分たちも疲れていたので気がついたら寝ていたらしく、
そのまま朝を迎えたところで、俺の叫び声で起こされたらしい。
結局、「俺はねぼけていたから、そのとき何をしていたのかわからない」と言い訳し、
この話は誰にもしていなかったのだが、ここに出してみた。
やばいのかな?この話。
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